感想は2500作品以上! 詳細な検索方法はコチラ。

ドキュメンタリー『ダイナソーズ 恐竜の時代』感想(ネタバレ)…私はWBCよりも恐竜観戦です

ダイナソーズ 恐竜の時代

白熱!…「Netflix」ドキュメンタリーシリーズ『ダイナソーズ: 恐竜の時代』の感想&考察です。前半パートはネタバレなし、後半パートからネタバレありの構成です。

原題:The Dinosaurs
製作国:アメリカ(2026年)
日本:2026年にNetflixで配信
原案:ダン・タプスター
ダイナソーズ 恐竜の時代

だいなそーず きょうりゅうのじだい
『ダイナソーズ 恐竜の時代』のポスター。海中の肉食恐竜の大きく開けた口がアップで映り、サメを待ち伏せするデザイン。

『ダイナソーズ 恐竜の時代』簡単紹介

何千年も前にこの地球の大自然で一大勢力となっていた恐竜たち。彼らの起源はどこにあるのか。その歴史を辿っていくと、環境の劇的変化のたびに、優勢となる生物種が様変わりしていったことがわかる。そんな移り変わるかつての地球の生態系を映像化し、陸、海、空と、あらゆる世界を埋め尽くす多様な生命を宿していく。
この記事は「シネマンドレイク」執筆による『ダイナソーズ 恐竜の時代』の感想です。

『ダイナソーズ 恐竜の時代』感想(ネタバレなし)

スポンサーリンク

恐竜、スゴイ! 地球、スゴイ!

世界の一部の野球人気国では2026年3月は「World Baseball Classic(ワールドベースボールクラシック;WBC)」で盛り上がっている様子。強豪国である日本も当然のように沸いているのですが、2026年は「Netflix(ネットフリックス)」が放映権を獲得しており、地上波放送無しなんですね。だからいつものNetflixを開くとWBC一色で推しまくってます。

これに不満の声も聞かれますが、まあ、そうですよ。普段はテレビで野球を観ている高齢者なんか、「WBCってテレビで観れないの?」と思うでしょうよ。

でもWBC目当てでNetflixに加入した人は、ぜひ映画とかドラマも観てほしいなというのが私のささやかな願い。

そういう私は「“野球に全く興味ない”勢」。WBCの熱狂なんて他人事です。

それよりも2026年3月は私にとってWBCよりもコレのほうがNetflixで最も注目しているんです。はい、私は野球よりも恐竜が好きなんです

ということで本作『ダイナソーズ 恐竜の時代』の話。

Netflixで2026年3月6日から独占配信されたこの作品は、恐竜を主題にした全4話からなるドキュメンタリー・シリーズとなっています。

もともと『私たちの地球の生命(Life on Our Planet)』というドキュメンタリー・シリーズが2023年からNetflixで配信されていました。そちらは地球上の生命の起源誕生から、先カンブリア時代、古生代(デボン紀など)、中生代(白亜紀・ジュラ紀・三畳紀)、新生代(第四紀など)にいたるまでの地球自然史を一気に振り返り、その時代に生きてきたさまざまな生物に焦点をあてていました。

今回の『ダイナソーズ 恐竜の時代』はその『私たちの地球の生命』の精神的後継作とされ、タイトルどおり「恐竜」を中心に複数の時代をみつめ、いかにして恐竜が繫栄し、また衰退していったのかをダイナミックに映像化しています。

映像はリアルなフルCGであり、近年では何も珍しくなくなった、「CGIで自然ドキュメンタリーっぽく表現する」というアプローチですね。研究者の個別の解説などはなく、ナレーションだけが補足情報となります(ナレーションは“モーガン・フリーマン”)。

『私たちの地球の生命』と同様に『ダイナソーズ 恐竜の時代』は「Amblin Television」が製作しており、製作総指揮には“スティーヴン・スピルバーグ”も名を連ねています。

“スティーヴン・スピルバーグ”で「恐竜」と言えば、『ジュラシック・パーク』シリーズが言うまでもなく有名ですが、私も最近のそのシリーズ映画を観ていてとくに思ってましたよ。「あれ、人間いらなくね? 私、恐竜だけ観たいのかもしれない…」って…。ただでさえ、最新の映画はもう恐竜ですらなくなり始め、正真正銘の恐竜が好きな私は内心では「う~ん…」となってましたから…。

そんな中でのこの『ダイナソーズ 恐竜の時代』。「やっぱり恐竜と言えばこれだよな!」という恐竜尽くしの贅沢な映像のオンパレードであり、久々に満腹です。

私はこの手のドキュメンタリーは欠かさずチェックしていて、似たような作品だと近年は「Apple TV」で独占配信中の『太古の地球から(Prehistoric Planet)』シリーズもありましたが、『ダイナソーズ 恐竜の時代』は恐竜に振り切っているのでいいですね。

ということでWBCで「日本、スゴイ!」となるのではなく、本作で「地球、スゴイ!」の次元に到達してみませんか?

さあ、恐竜観戦の始まりです!

スポンサーリンク

『ダイナソーズ 恐竜の時代』を観る前のQ&A

✔『ダイナソーズ 恐竜の時代』の見どころ
★恐竜の栄枯盛衰をダイナミックに映像で振り返られる。
✔『ダイナソーズ 恐竜の時代』の欠点
☆全4話しかないので、もう少しボリュームは欲しいところ。

鑑賞の案内チェック

基本
キッズ 5.0
子どもでも観れます。
スポンサーリンク

『ダイナソーズ 恐竜の時代』予告動画

↓ここからネタバレが含まれます↓

『ダイナソーズ 恐竜の時代』感想/考察(ネタバレあり)

ここから『ダイナソーズ 恐竜の時代』のネタバレありの感想本文です。

スポンサーリンク

第1話「Rise」

第1話は地質時代の区分としては中生代の最初にあたる「三畳紀」が舞台となります。

2億3500万年前、また超大陸「パンゲア」が地球に広がっていた頃。無論、日本列島なんて存在しません(日本列島が形作られたのは2万年前頃。すごく若い!)。

この第1話では恐竜の起源を映します。と言っても現代の科学においても正確な起源はわかっていないので、その片鱗を映す程度です。

ここで分類体系の話を補足しないと混乱するかもなので一応書いておきますけど、ひとくちに「恐竜」と言ってもそれが何を指すかは結構ややこしいです。恐竜は大雑把な分類では「爬虫類」の仲間ですけど、爬虫類には恐竜以外にもいろいろいました。

このエピソードで登場する、やたら首の長いタニストロフェウス「プロラケルタ類」に分類され、これは恐竜とはまた違います(いわゆる「首長竜」でもない)。同じく捕食者のルペロスクス「偽鰐類」に分類され、こちらも恐竜とは違って、どちらかと言えばワニに近いです。三畳紀の萌えキャラであるリンコサウルス「リンコサウルス類」に分類され、やっぱり恐竜とは別物。上記の3種はいずれも「主竜形類」という大きな分類にまとめられ、恐竜もその中に属しますが、基本的に系統が違うんですね。

要するに、現在の私たちが見ることができる、トカゲ、ヘビ、ワニ、カメなどの爬虫類は恐竜とはだいぶかけ離れた生物なのです。

では恐竜に一番直結する現行の生物は?という質問の答えは、このドキュメンタリー・シリーズの最後に示されるとおりです。

ともあれ、この第1話は三畳紀初期においては恐竜の存在感が非常に薄かったことを映し出しています。そこで恐竜の先駆者として満を持して登場するのが、マラスクスです。この小さいマラスクスが他の恐竜ではない爬虫類に狙われるのをなんとか逃げつつ、健気に頑張って生きていた時代。恐竜も初期の頃は本当にアウェイ状態です。

しかし、カーニアン多雨期という気候変化で、砂漠は一変し、沿岸部だけでなく、パンゲア全土は緑の大地になり、深い森に覆われと、勢力図は激変。あのリンコサウルスは高いところの葉が届かなくなり、衰退します。

2億1500万年前になると、登場するのが、マラスクスとは比べ物にならないほど大きい草食恐竜のプラテオサウルス。2000年前が嘘のような恐竜の存在感ですね。

でもこの時代でもまだ肉食恐竜の存在感は薄く、小さなプロコンプソグナトゥスが「ここ、いいすっか。おいしいですよね、ここの水」みたいな感じで傍に来る姿が世知辛いです。まだ、水生爬虫類のほうが脅威だった時代です(本作では海洋生物には焦点はあたりません)。

しかし、2億100万年前、翼竜(これも恐竜とは違うけど、「鳥頸類」として恐竜に近い分類がされる)の繁栄を迎え、同時に大型の肉食恐竜であるリリエンステルヌスラウイスクスが登場し、捕食者としても恐竜は存在感を見せ始めました。

そして三畳紀からジュラ紀へと時代は大噴火とともに移り変わります…。

スポンサーリンク

第2話「Conquest」

第2話は「ジュラ紀」が舞台となります。あれだけの大噴火と有毒なガスなどの環境悪化の中でも恐竜が絶滅しないでいてくれて、良かった…。

ジュラ紀初期は、「竜脚類」と呼ばれる首が長くて体格がずっしりしている大型のヴルカノドンから、マッソスポンディルス、小さいヘテロドントサウルスまで、大小さまざまな恐竜が溢れている光景が映し出されます。最初期の大型捕食恐竜であるディロフォサウルスのクォーンと綺麗に鳴く温和な求愛も映像化し、捕食者だけではない側面も描いてくれるのはいいですね(ディロフォサウルスは『ジュラシック・パーク』でデタラメな描写をされた哀れな恐竜の代表的存在だったので、今作で汚名返上)。

恐竜の時代、始まったな…という感覚。しかし、ここにきてまた大規模な環境変化が起きます。二酸化炭素とメタンの急上昇による温暖化。いわゆる「海洋無酸素事変」です。

でもまたしても恐竜は生き残ってくれました。

1億6000万年前、次なる繁栄の時代に。超巨大なマメンチサウルス、そして小さな羽毛を持つアンキオルニスが滑空で大木から大木へ飛び移り、捕食者のシンラプトルから逃げる…。高低差のある弱肉強食の図式の映像化は見ごたえがあります。

1億5300万年前では、ステゴサウルスvsアロサウルスのバトル。口元がえぐれた若いアロサウルスの顔面が怖いですが、結末は…。こういう「草食恐竜が強い!」みたいなシチュエーションが私は好きなので、とても満足できる映像でした。

スポンサーリンク

第3話「Empire」

第3話は「白亜紀」が舞台となります。

1億2500万年前、寒さと雪深さで大地は凍える中、南へ渡る竜脚類の群れを毛深いユウティラヌスの待ち伏せが襲う。恐竜と言えば、いつも暖かい環境ばかりイメージされやすいですが、こんな雪原を背景にする恐竜たちの絵もいいものです。

気候が再び温暖化すると、大型翼竜のギドラコが小さな初期の鳥類であるロンギプテリクスの群れに追い立てられる姿が映像に映り、すでに勢力の逆転の兆しがみえます。デカさだけが強さではないのが自然です。

そしてまたまた大規模な環境変化が…。今の人類にはあまりにおなじみの顕花植物(要は花をつける植物のこと)の出現。さらに海面上昇によって地球の大部分は海になっていき…。

そんな中、ハツェグ島(現在のルーマニアの一部)では、限られた資源と空間しかない地域で、マジャーロサウルスは史上最大の翼竜ハツェゴプテリクスに襲われるモンスターホラー映画みたいな恐怖を味わっていました。ほんと、ホラー映画の登場人物みたいなフラグ、たてやがって…。

そして、はい、でました。恐竜界隈の大谷翔平ことスピノサウルスです。今作では、こういうふうにサメを捕まえていたのではないかという科学者の仮説を映像化。なんだろう、本作最大のユーモア・シーンになっています。横でずっと眺めていたい、ほのぼのライフ…。

ジュラ紀と白亜紀は混同されやすいですけど、こうやって自然史を振り返りながらみていくと、その時代では存在していた恐竜が違うということが(その理由も含めて)よくわかりますね。

スポンサーリンク

第4話「Fall」

第4話はいよいよ恐竜最後の繁栄の時代です。

7500万年前、鳥類のヘスペロルニスが浅瀬で魚とりをしつつ、大型水生爬虫類のモササウルスに襲われる中、恐竜は自身はまだ知らない最後の楽園を謳歌していました。

謳歌と言っても、食う食われるの関係は変わりません。エドモントサウルスの子育て現場では親は翼竜に「うちの子に、何すんじゃ、ワレェ!」と鉄拳をお見舞いし、ティラノサウルス・レックスは高度に武装化した草食恐竜たち…パキケファロサウルストリケラトプスアンキロサウルス相手に頭脳戦を挑んでいました。

そしてそのティラノサウルス・レックスの小さな小さな子どもたち。その姿はまさしくあの三畳紀のマラスクスにそっくりで…。1億6000万年間の進化の繋がりを感じさせる演出。

巨大な小惑星が衝突し、世界は死の灰色に染まっても、「飛ぶ恐竜」…すなわち私たちはそれを今は「鳥」と呼ぶ…その生き物が現在の地球で生き生きと暮らしています。

『ダイナソーズ 恐竜の時代』は何度も何度も間一髪で絶滅イベントを乗り越えてきた恐竜の進化の軌跡を映像に映し出してくれる、良いドキュメンタリーだったと思います。

こんなにも頑張って今に至るまで生き延びてくれたのですから、現在の繁栄生物種のヒトである私たちは地球環境を自らの欲のために破壊しているなんて最低ですよね。恐竜に失礼ですよ。「お前ら、自然汚染させてまでレアアース、掘ってる場合か?」って言われるでしょう。

恐竜が好きなら、今の自然を保全するために何か取り組みましょう。

窓から外を見てください。今日も恐竜が翼で飛んでいますよ。

『ダイナソーズ 恐竜の時代』
シネマンドレイクの個人的評価
–(未評価)
LGBTQレプリゼンテーション評価
–(未評価)

以上、『ダイナソーズ 恐竜の時代』の感想でした。

作品ポスター・画像 (C)Netflix

The Dinosaurs (2026) [Japanese Review] 『ダイナソーズ 恐竜の時代』考察・評価レビュー
#動物ドキュメンタリー #恐竜