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ドラマ『ウォッチメン』感想(ネタバレ)…オムレツを作るには卵を割らないと

ウォッチメン

オムレツを作るには卵を割らないと…ドラマシリーズ『ウォッチメン』の感想&考察です。前半はネタバレなし、後半からネタバレありとなっています。

原題:Watchmen
製作国:アメリカ(2019年)
シーズン1:2020年にAmazon Primeで配信 ※以降HBO系サービスで配信
製作総指揮:デイモン・リンデロフ、ニコール・カッセル、スティーヴン・ウィリアムズ ほか
人種差別描写 ゴア描写

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うぉっちめん
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『ウォッチメン』あらすじ

2019年のオクラホマ州タルサ。第7機兵隊と呼ばれる組織が治安を脅かしていた。アンジェラ・エイバー刑事とジャッド・クロフォード署長はこの不気味な組織を追い詰めるべく、他の仲間たちと活動していたが、ある意外な人物の死と過去が暴かれたことで、この街の歴史に潜む物語が浮かび上がってくる。それはヒーローのマスクの裏の秘密だった。

『ウォッチメン』感想(ネタバレなし)

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ウォッチメンを見ずしてアメコミは語れない

映画界をアメコミ映画が支配した…そんな言い方は極端かもしれませんが、少なくともハリウッドはもうそう言い切っていいかもしれません。全世界の映画興行収入ランキングは『アベンジャーズ エンドゲーム』が君臨していますし、アカデミー賞では2018年は『ブラックパンサー』、2019年は『ジョーカー』と立て続けにノミネートを重ね、賞レースでも主力の存在感を放っています。

さらにアメコミ映像化作品の攻勢は映画業界を超えてドラマ業界にも進出しようとしています。もともと前からアメコミドラマシリーズはこの業界へ若手視聴者を呼び込む看板として牽引力を持ってきましたが、MCUが満を持してドラマシリーズにも手を広げてくることで状況はさらにパワーアップすることでしょう。

そして2019年はドラマ業界に大きなインパクトを与えたアメコミ映像化作品が登場しました。それが本作『ウォッチメン』です。

2019年に話題になったアメコミドラマシリーズ作といえば『ザ・ボーイズ』という作品があって、日本でもクチコミで話題沸騰になったのも記憶に新しいです。こちらは既存のアメコミの定番を非常に露悪的に風刺した世界観が売りになっており、一種のアメコミ批判を現代的テーマに混ぜ合わせた過激作でもありました。

しかし、そのアメコミを風刺するというアプローチには先駆者がいて、その最も有名な存在がこの「ウォッチメン」です。1986年にアラン・ムーアが書き、DCコミックスから出版された作品で、当時から絶大な高評価を受けていました。DCコミックスといっても有名なバットマンやスーパーマンの世界とは繋がりはありません。

「ウォッチメン」の特筆すべき秀逸な作品性。それは何度も書いていますが、スーパーヒーローへの風刺です。世界の平和を脅かす危険を監視(watch)するのがスーパーヒーローなら、誰がそのスーパーヒーローを監視(watch)するのか?…というタイトルどおりの鋭い視点が本作にはあり、結局は政府の手先になってしまっているヒーローたちの現実とそこからへの脱却の可能性を問うような深淵な物語。おそらく「ウォッチメン」がなければ今のMCUのような作品群は存在しなかったでしょうね。

その極めて難しい問いを投げかける「ウォッチメン」ですが、2009年にザック・スナイダー監督によって『ウォッチメン』として映画化されました。アメコミファンには無視できない原作なだけあって、この映画もマニアの間では話題になりましたね。たぶんこれでザック・スナイダー監督を好きになった人と嫌いになった人で別れたんだろうな…(監督本人は一気にキャリアアップしましたけど)。

それから10年後。今度はドラマシリーズで「ウォッチメン」がまたも映像化されたのです。

ただし、ちょっとよく聞いてほしい。このドラマ版『ウォッチメン』。原作コミックの映像化ではないのです。原作コミックの続編を想定した「リミックス」だとのこと。少なくとも本作を企画した“デイモン・リンデロフ”はそう言っています。どういうこと?って話ですが、そもそも原作者のアラン・ムーアはDCと絶縁状態にあるので関わることはないという事情がひとつ。そこでこのティーンの頃から「ウォッチメン」の熱狂的なファンだったという“デイモン・リンデロフ”が「俺の考えるウォッチメンの続編はこう!」みたいな感じで妄想が実現したのがこのドラマ版『ウォッチメン』。そう解釈していいんじゃないかなと思います。

下手したら自己満足で終わりかねないのですが、なんとまあ、これがまた傑作として批評家からは絶賛の嵐。無論、正規の続編ではないのでファンの間ではいろいろああだこうだ言いたいこともでてくるでしょうが、少なくとも「ウォッチメン」愛は本物です。なにより映画版でファンは不満であったであろう、あの要素とかこのキャラとか、そういう「ここだよ!」という部分を掘り下げてくれる。それでいて現代的なアップデートもしている。正直、私もこれを超える「ウォッチメン」はないと思ってしまう。完成度が良すぎます。

ただ、さらに注意なのですが、このドラマ版『ウォッチメン』、前述したように原作コミックの続編を想定した物語なので、映画版との接続はありません。もとより映画版は原作とは改変された部分があるので、映画版しか知らないとやや混乱するでしょう。

でも、「ウォッチメン」自体を知らないとこのドラマ版『ウォッチメン』もついていくのが厳しいとも思います。なにせあのオリジナル・キャラクターも平気な顔でろくに説明なしでバンバン登場しますからね。

要するにすごく初心者に親切ではないドラマシリーズなのです。それでいてストーリーも難解で、わかりやすいエンタメ性も薄いですから(なのに日本の宣伝では「⼤迫⼒のアクション」とか的外れな紹介をしているので余計に誤解する人がいるだろうし…)。だからオススメしづらいのですけど、でも凄いということだけはわかってほしい。この気持ち…。

とにかく気に入るかどうかは別にして必見なのは確かなのではないでしょうか。やはりアメコミを風刺するのはいつの時代も「ウォッチメン」なのですよ。

シーズン1は以下のとおり全9話。たぶんシーズン1のみで、それ以降は続かないのかな。

・第1話「今は夏 氷が尽きそうだ」
・第2話「コマンチ族の乗馬術による軍功」
・第3話「彼女は宇宙ゴミに殺された」
・第4話「私の物語が不満なら自分で書け」
・第5話「落雷へのささやかな恐怖」
・第6話「この尋常ならざる存在」
・第7話「ほとんど宗教的な畏怖」
・第8話「1軒の酒場に入る神」
・第9話「彼らが飛ぶのをご覧よ」

オススメ度のチェック

ひとり ◎(原作ファン必見のマニア向け)
友人 ◯(物語の語り合いが捗る)
恋人 ◯(わかりやすくはないが…)
キッズ △(かなり入り組んだ物語で難解か)
↓ここからネタバレが含まれます↓

『ウォッチメン』感想(ネタバレあり)

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それはタルサから始まった物語

数多のアメコミ作品に登場するスーパーヒーローは超人的な力を持ったりしていますが、『ウォッチメン』の世界におけるスーパーヒーローはただのコスチュームを着た人間です。

始まりは小さな自警団でした。1930年代、「ミニッツメン」と呼ばれるヒーロー集団。キャプテン・メトロポリス、フーデッド・ジャスティスなどのメンバーから成り、アメコミに触発されて街の悪者を懲らしめては注目を集めていました。

その後、第二世代とも言えるヒーローたちが登場します。ロールシャッハ、コメディアン、ナイトオウル2世、シルクスペクター(二代目)、オジマンディアス、そしてDr.マンハッタン。彼ら彼女らは「ウォッチメン」と名乗り、多くは政府公認のヒーローとして政治のために活動し、歴史にすら大きな影響を与えていました。とくに唯一本物の超人的パワーを持っていたDr.マンハッタンの影響力は甚大で、ベトナム戦でアメリカを勝利させるほど(ベトナムはアメリカの51番目の州に)。

しかし、様々な事情によりウォッチメン内で亀裂が入ります。とくに南極の秘密基地に潜むオジマンディアスの行動は虚を衝くものでした。核による世界終末を食い止めようと、1985年に主要な街に巨大なイカの化物を放ち、壊滅的被害を与えます。彼曰く「恐怖」で人間社会は再び団結する、と。確かに冷戦はそれで終結しました。超越した力を持つDr.マンハッタンは未熟な人類を捨て、新しい生命を創造するために永久に地球を去ります。こうしてウォッチメンの時代は過ぎ去っていきました。

そしてドラマ版『ウォッチメン』は1921年から始まります。

白黒映像。黒いフードが保安官を捕まえ、あなたは何者だと問われ「バス・リーヴス」と名乗ります。

「リンチはダメだ、法律に任せよう」

それは劇場で上映されていた映像で、それを熱心に見ていたのは黒人少年です。ところが外に出るとそこは騒然としていました。ここ、オクラホマ州タルサでは黒人を惨殺する事件が勃発。今まさに大混乱の真っ只中。少年は父と母を置いて、ひとり車に乗せられ、町を出ます。隙間からは残酷に殺される黒人たちの姿が…。しかし、その車も横転。車から放り出された赤ん坊を見つけ、「大丈夫だよ」と一言。燃え盛る町を背に少年はこの社会を生きることになります。

それから98年後。2019年。タルサ。

この街では「第7機兵隊」と呼ばれる組織に頭を悩ましていました。彼らはかつてのロールシャッハを思わせる覆面をかぶり、人種差別的な言動で治安を乱す白人至上主義団体。状況が変わったのは2016年のクリスマスイブです。後に「ホワイト・ナイト事件」と呼ばれる騒動では、この第7機兵隊により40人のタルサの警察官が一斉に攻撃される惨事となりました。かろうじて生き残って警察に留まったアンジェラ・エイバー刑事ジャッド・クロフォード署長は警察を再建。身元を保護するためにも職務中はマスクをするのが平常となりました。

アンジェラも「シスター・ナイト」として独自の服装で活動。仲間には1985年のイカ襲来で重度のトラウマを負ったルッキングラスことウェイド・ティルマンもいます。アンジェラはベトナムのサイゴンで生まれ、タルサに越してきており、今は夫カルヴィンとともに3人の子どもと幸せに暮らしています。

けれどもタルサで警官殺しが発生。「その時は迫っている、チクタクチクタク」という不気味な第7機兵隊の犯行声明があり、捜査を開始。

しかし、アンジェラは何者かにより電話で呼び出され、向かった先の木に吊されているジャッドの遺体を発見。そのそばには謎の車椅子の老人がいて、なんと自分の祖父だと名乗ります。名前はウィルだとも。

ジョー・キーン・Jr上院議員から命じられたFBIの対自警団部隊のローリー・ブレイク捜査官(元シルク・スペクター)はタルサに到着。火星にいるというDr.マンハッタンに届くかどうかもわからないメッセージを専用電話ボックスで残します。

タルサを脅かす恐怖。翻弄される人間たち。この光景をDr.マンハッタンは見ているのか…。

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現代にとっての冷戦に代わるもの

ドラマ版『ウォッチメン』、1話、2話と観ていくだけだと全然話が読めなくて展開が常に霧の中です。ましてや「ウォッチメン」の世界観を知らない人だとチンプンカンプンなんじゃないでしょうか。

最初はタルサで起きている「警察vs第7機兵隊」という人種差別主義を軸にした対立が描かれるのかなと思うわけです。ところがどっこい、そんな単純な話になるわけがなかった。「ウォッチメン」ですからね…。

後半エピソードで判明する怒涛の展開と隠された事実の数々。唖然とするサプライズの連続。全話を観終わった後は「凄い体験をした…」と少しの疲労感とたっぷりの満足感に包まれました。

何から語ろう…。

まず原作の「ウォッチメン」は「冷戦」が主題になっているのは言うまでもありません。当時の喫緊の課題というか、間近に迫った世界の終わりでしからね。では今回の現代を舞台にしたドラマ版『ウォッチメン』では何を主題にするべきか。その答えは「人種差別」。確かにそれは当然の帰結でしょう。日本は無関心ですけど、世界中の人が最も身近に感じている世界の終わりの引き金は人種差別になるのは間違いないです。

そこで本作は冒頭からいきなりある歴史的な事件を取り上げます。それが「タルサ暴動(もしくはタルサ虐殺)」と呼ばれる出来事。1921年に実際に起きたことで、白人たちが黒人たちを襲撃。もともと黒人に対するリンチが頻繁に起きていた時代です。信じられないですが、白人にとって黒人をリンチするのはちょっとした余興。そこに「KKK」が登場し、人種差別は一層組織化します。その状態の中、1921年5月30日、17歳の白人女性がエレベーターで黒人青年に襲われた“らしい”という情報が錯綜。白人たちは怒り、暴動につながったのです。

そして2019年になっても人種差別は消えていません(『ブラック・クランズマン』や『ボクらを見る目』を観ればわかりますよね)。

タルサでアンジェラたちが立ち向かっている存在は第7機兵隊はフィクションですけども、その脅威は嘘ではないことは理解しておきたいところ。

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覆面を被る理由

その脈々と続くアメリカの人種差別問題に対して、このドラマ版『ウォッチメン』はアメコミ的な覆面を被せています(まさしく)。

そう、覆面(マスク)がひとつのキーワード。

ヒーローは覆面をする存在。それが必然なお約束。でもなぜ? 顔を見せると不都合があるから。ではどんな不都合があるのか?

一方で悪とされる側も覆面をします。強盗もKKKも。なぜ? 顔を見せると不都合があるから。ではどんな不都合があるのか?

結局、善悪がどうであれ人は顔を隠して行動する。アンジェラの祖父ウィルが昔、警官をしつつもその正義がなされないことに不満を抱き、自ら覆面をして「フーデッド・ジャスティス」としての活動を始めたのも。アンジェラたちが私生活まで報復されるのを恐れて覆面で自警団化したのも。最終的には敵対する相手と同じような匿名性を持って、もっといえば本性が見えない状態になっている。

その結果、どうなったのか。実は双方につながって裏から対立を操作している存在がいたということが判明します。人種差別対立すらもただの大きな目的達成のための道具に過ぎなかった。

本作でもやっぱりヒーローは利用される存在なんですね。覆面は道化の証です。

これは今のインターネット社会にグサリと突き刺さる重複性を持っています。みんな匿名で活動していますから。SNSもブログも動画コンテンツも。仮に顔を隠していなくてもキャラクターを被っている人は大勢いる。

私たちがなぜヒーローに憧れたり、逆にそれを嫌ったりするのか。表向きは「みんなを救う姿勢に感銘を受けて…」とかあれこれ言えます。でも真実は「都合がいいから」に他ならないのか。自分を投影するのにちょうどいい。

ドラマ版『ウォッチメン』は私たちがときに崇拝してしてしまうヒーローに対する、非常に皮肉なリアルをまざまざと見せつけているように思います。

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命を作り、愛を知り、ヒーローを生んだ

ところがこのドラマ版『ウォッチメン』、「ヒーローって何だろう?」という人間レベルの難題に対して、「そんなもの知ったことか!」と言わんばかりにとんでもないスケールでひっくり返してくる。これぞアメコミ的痛快さ。

その狂言回し的な存在がオジマンディアスとDr.マンハッタンです。

まずこのエイドリアン・ヴェイトことオジマンディアス。各話でちょこちょこ小出しに描かれて、何をしているのかと思ったら「え?」っていう、あまりにもトチ狂った行動に驚愕。クローン? カタパルト?? そしてエウロパ???…と意味不明だらけなのですが、全貌がわかると、なんでしょうか、愛らしくも思えてくる。エウロパに幽閉された経緯も自業自得でチョロすぎじゃないか…とか、最終話の「私を裁こうなんて何様のつもりだ(スパナでガツン)」とか、もう可愛いかもしれない。いや、迷惑甚だしいけど…。クローン執事とメイドに虐められるのも楽しいし、個人的にはずっとあそこで茶番劇をしてほしかった…。

そういえば「イカ問題」ね。映画版ではこのイカが直接描写されずに一部のファンをガッカリさせたのですが、今回はどうですか。イカイカイカですよ。イカ攻撃の恐怖をしっかりおぞましく描写したのも良かったですし、現代でも降ってくるイカの雨の異様さもグッド。まさかまさかの最終話ですらもイカ大活躍です。まあ、でもあれ、別にイカじゃなくてもいいのではと思わなくもないけど…。というかオジマンディアス、イカ好きすぎだろう。ルッキングラスがイカの正体がこの狂った爺だと知ったときのあの“幽霊の正体見たり枯れ尾花”な失望、良かったな…。

そんなオジマンディアスの意思を継いだレディ・トリューの、これまた父親越えの狂いっぷり。あの父にしてこの娘あり!なクレイジーさを見せつけてくれて、もう大満足。

一方、Dr.マンハッタンの物語は破天荒オジマンディアスと違って、とても物悲しい。人類を見放したかに見えた彼ですが、新世界で新生命を創造しても満たされなかったのは愛。「死ぬときにひとりでいたくなかった」…そんな本音が切ない。

本作では何かと青いフルチンだとネタにされてきたDr.マンハッタンの人として愛ある描写に感動させられっぱなしです。まあ、今作でもネタには適度にされていましたけどね。オジマンディアスのもとに来た時の「裸で来るのはお前くらいなものだ」の言われようとか可笑しくて楽しい。

ドラマ版『ウォッチメン』はこのオジマンディアスとDr.マンハッタンを継承したことになる、レディ・トリューとアンジェラの戦いになります。人種差別対立という争いはこの強大な存在によって強制的に矮小化されていく。ああ、そんなことで争っている場合ではないのだ、と。つまり、オリジナル原作におけるイカ攻撃と同等のインパクト。

ではラストで卵を食べてアンジェラが夫カルの正体であるDr.マンハッタンの力を受け継いだとしたら、その後に彼女はどうするのか。Dr.マンハッタンのように人類に冷笑して消えるのか。

たぶんそうはしないと思います。なぜなら彼女は人種差別や戦争の悲惨さを通して、救わなければならないものを知っている。

それにアンジェラはあのサイゴンの町でヒーローに憧れる女の子だったのですから。

『ウォッチメン』
ROTTEN TOMATOES
S1: Tomatometer 95% Audience 54%
IMDb
8.1 / 10
シネマンドレイクの個人的評価
星 8/10 ★★★★★★★★

作品ポスター・画像 (C)Warner Bros. Television Distribution

以上、『ウォッチメン』の感想でした。

Watchmen (2019) [Japanese Review] 『ウォッチメン』考察・評価レビュー