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『エターナルズ Eternals』感想(ネタバレ)…つまらない人間を眺めて生きる側の気持ち

エターナルズ

つまらない人間を眺めて何千年も生きる側の気持ちになってよ!…映画『エターナルズ』の感想です。前半パートはネタバレなし、後半パートからネタバレありの構成です。

原題:Eternals
製作国:アメリカ(2021年)
日本公開日:2021年11月5日
監督:クロエ・ジャオ

エターナルズ

エターナルズ

『エターナルズ』あらすじ

遙かな昔から地球に存在し、強大なパワーを持ちながらも、7000年もの間、陰から人類を見守ってきたエターナルズ。最凶最悪の敵サノスによって半分が消滅させられた全宇宙の生命は、アベンジャーズの決死の戦いによって復活したが、その時の強大なエネルギーによって新たな脅威が誕生し、地球に迫っていた。そのかつてない脅威に立ち向かうべく、これまで身を潜めていたエターナルズが再び集結する。

『エターナルズ』感想(ネタバレなし)

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MCUの大実験

はい、11月になったばかりですが、マーベル・シネマティック・ユニバース、略して「MCU」の時間です。前回は9月の『シャン・チー テン・リングスの伝説』でした。つまりもう2カ月経ったということに…。早い、時が過ぎるの早すぎるよ…。というか2021年ももう終わるよ…。

MCUの話に戻すと、2019年の『アベンジャーズ エンドゲーム』で大団円を迎え、『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』というアフターエピソードを区切りにして、MCUの「フェーズ3」が終わって、次は「フェーズ4」の新展開に突入で…って、もうこのくだりもいい加減説明する必要もないか…。

そうです。なぜなら今回紹介するMCU最新作はこれまでの過去作の流れはほとんど関係ないというか、気にしなくてもいいからです。なんだったら別にMCUを冠さなくてもいい気もする。ここにきてこんな野心作を投入してくるなんてMCU、何考えているんだ…という感じですが、これも王者の余裕なのか。

本作『エターナルズ』は各所で散々言われているように、まず間違いなくMCU最大の実験的映画であり、壮大な新しい入り口になっています。

私の受け取り方だと、本作は従来の「アメコミ映画とはキャラクターの深掘りで積み重ねていくものである」という何よりもMCU本人が最高峰に成功させたセオリーの真逆をいく作品だと思います。むしろ「アメコミ映画ってこんなこともできますよ」という新企画のプレゼンみたいな…。

『エターナルズ』の監督があのインディペンデント映画界で彗星のごとく登場し、瞬く間にキャリアアップし、2020年に『ノマドランド』でアカデミー作品賞に輝いた“クロエ・ジャオ”が抜擢されていることも今作の異色さを映す大きな要素としてよく取り上げられます。

しかし、『エターナルズ』の異色な部分は他にもあって、実はかなり語りがいあるのですが、それはまた後半の感想で…。

とにかく既存のMCUの「あのキャラとこのキャラが登場して、今度はこんな戦いで…!」というクロスオーバーなワクワクを楽しむタイプでは全くないので、MCU好きほど困惑すると思います。どちらかといえばマニアックなSF好きな堪能したがる設定じゃないかな。

それでもMCUの底知れぬ挑戦心というか、ただごとじゃない1ページがまた開いてしまった瞬間を観ておくのは悪い経験ではないでしょう。

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簡単なキャラクター紹介

『エターナルズ』の特徴はキャラクターの多さ。しかも全員が新キャラ。「こんなのわかんないよ!」と思ったかもしれませんが、実は多くのキャラは神話の存在を基にしており、完全にオリジナルというわけではありません。『マイティ・ソー』と同じ感じですね。

ここでは以下に簡単に紹介しておきます。

1人目はセルシ。本作の実質的主人公。物質を自由に変換する能力があります。モチーフになっているのは、ギリシア神話に登場する魔女のキルケーです。演じているのは『ラーヤと龍の王国』でもかっこいい声を披露していた“ジェンマ・チャン”

2人目はイカリス。高速飛行して目からビームを出す、もはやスーパーマン。モチーフになっているのは、ギリシア神話で蝋で作った翼が太陽に近づいて溶けた話で有名なイカロスです。演じているのはドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』で話題の“リチャード・マッデン”

3人目はエイジャック。精神的なリーダーで、ヒーリング能力があります。モチーフになっているのは、ギリシア神話に登場する英雄のアイアス。演じているのは『ヒットマンズ・ボディガード』などのメキシコ系俳優の“サルマ・ハエック”

4人目はセナ。思い描いた武器を具現化できる闘士です。モチーフになっているのは、ローマ神話の女神ミネルヴァであり、ギリシア神話では戦争の女神アテーナーと同一。演じているのは『モンタナの目撃者』などのベテラン俳優の“アンジェリーナ・ジョリー”

5人目はギルガメッシュ。肉体派で拳が炸裂します。モチーフになっているのは、「ギルガメシュ叙事詩」で有名なあの存在。日本の作品でもよくでてきますので一番知名度は高いかも。演じているのは『新感染 ファイナル・エクスプレス』『白頭山大噴火』の“マ・ドンソク”(本作では“ドン・リー”でクレジット)。

6人目はスプライト。見た目は子どもですが、変身と幻影の発動で翻弄します。このキャラのモチーフは神話ではなく、いくつかの文学(「ピーター・パン」など)が土台にあると思われます。演じているのは『ロッジ 白い惨劇』の“リア・マクヒュー”

7人目はファストス。発明の才能で人類を支えてきました。モチーフは、ギリシア神話の鍛冶の神であるヘーパイストス。演じているのはドラマ『アトランタ』や『ビール・ストリートの恋人たち』の“ブライアン・タイリー・ヘンリー”。作中では同性カップルがいる設定になっており、キスシーンもあり、MCU初の明確なゲイ表象となりました。

8人目はキンゴ。指先からビームショットを放つ、陽気な男です。コミックでは日本関連のキャラで「金剛」が元ネタだと思いますが、映画ではインド系になっています。演じているのは『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』でおなじみのパキスタン系アメリカ人の“クメイル・ナンジアニ”

9人目はマッカリ。驚異的な速度で移動できます。モチーフになっているのは、ローマ神話の守護神のメルクリウス(マーキュリー)。演じているのは『サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ』の“ローレン・リドロフ”。作中ではろうあ者(デフ)であり、手話をメインとするMCU初のヒーローに。

10人目はドルイグ。心をコントロールできるも孤立しています。コミックではロシアのKGB関連のキャラだったので、名前もそれっぽくなっていますが、映画では関係なし。演じているのは『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』の“バリー・コーガン”。なぜかわかりませんけど作中ではよく食べてます。

他にもドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』で大人気となった“キット・ハリントン”も登場するほか、あの俳優のサプライズ出演も。

キャラ映画ですので、ぜひ推しを見つけてくださいね。

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『エターナルズ』を観る前のQ&A

Q:『エターナルズ』を観る前に観たほうがいい作品は?
A:壮大なスケールの物語のわりには、とくにMCUの過去作で観ないといけないものはありません。

オススメ度のチェック

ひとり3.5:SF好きは惹かれる
友人3.5:アメコミ好きと語り合う
恋人3.5:ロマンス要素もあり
キッズ3.5:少し長いけど
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『エターナルズ』予告動画

「エターナルズ」予告【人類滅亡の危機が迫るとき、彼らは結集する編】
↓ここからネタバレが含まれます↓

『エターナルズ』感想(ネタバレあり)

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あらすじ(前半):人類を守る意味

紀元前5000年。地球に“ある存在”がやってきます。巨大で荘厳な宇宙船から降り立ったのは10人の人間の姿をした者たち。セレスティアルズによって故郷の惑星オリンピアから派遣されてきた彼らは「エターナルズ」と呼ばれており、アリシェムという存在の指示を受けて邪悪なディヴィアンツから地球を守ることを使命としていました。

リーダーはエイジャックであり、彼女だけがアリシェムと交信することができます。

こうしてエターナルズはまだ高度な文明を持たない人類のそばに寄り添い、その発展を密かに助けてきたのです。

それから約7000年後の現在。エターナルズのひとりであるセルシは人間社会に溶け込んでおり、今はロンドン自然史博物館で働いているデインという人間の男と交際中でした。しかし、正体を言えないので同棲はできません。そばには同じくエターナルズである子どもの姿のスプライトも一緒で、夜道を並んで帰ります。

すると突然、ディヴィアンツが襲ってきました。あり得ないことです。500年前に壊滅させ、それでエターナルズは解散したのに…。

とにかくセルシは物質変換能力でその危機を脱し、デインに正体がバレるも、さらに助っ人で現れたかつてのエターナルズ仲間であるイカリスにも助けられ、相手のディヴィアンツは逃走しました。敵は以前にはなかった回復能力を持っている様子です。

この緊急事態にセルシ、スプライト、イカリスの3人はエイジャックのもとへ向かいます。しかし、彼女が住んでいるはずの人里離れた地にあったのは、エイジャックの冷たくなった遺体でした

亡骸を前に悲しみに暮れるセルシ。しかし、エイジャックの中にあった球体がセルシに受け渡され、彼女は次のリーダーに選ばれます。そして、アリシェムと交信でき、「時は来た」と言われます。

再びエターナルズを結成するときが来たようです。過去の亀裂を乗り越えてエターナルズは人類を守れるのか…。

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女性オタクのキャリアアップ

『エターナルズ』はあまり“クロエ・ジャオ”監督の作家性がでていないと一部では言われているようです。確かに監督のフィルモグラフィーでは、『ザ・ライダー』『兄が教えてくれた歌』でも美しい背景描写をバックに人物の繊細な機微を静かにとらえるスタイルが特徴で、『エターナルズ』にはそこまでその傾向はありません。

ただ、本作はこれはこれで“クロエ・ジャオ”監督の作家性がでていたのではないでしょうか。表ではない裏の作家性が…そう、それは「隠れオタク」の一面として。

“クロエ・ジャオ”監督、実は生粋のオタクで、ファンフィクションを今も書いていると公言しているくらいのマニアな人で、漫画の影響も受けまくっており、今作でも『幽☆遊☆白書』を元ネタにしたなどと嬉々としてメディアで語るほど。

でも女性監督がインディペンデント映画界でオタク全開でキャリアアップするのは男性よりもはるかに難しいと思うのです。ただでさえ女性オタクは偏見にさらされやすいわけで…。

そんな中で“クロエ・ジャオ”監督はこの『エターナルズ』でオタク解放をしまくっており、“ザック・スナイダー”が男性オタク視点でオタクが好きそうな物語を作る人なら、“クロエ・ジャオ”監督は女性オタクの立場から趣味全力でやりきっている感じです。

例えば、アジア系女性を主人公にして“キット・ハリントン”と“リチャード・マッデン”という両手に花で奪い合いされる物語を作っているんですよ。夢小説か…。10数年前だったらこんなストーリー、絶対にありえなかった…。他にも、PTSDっぽいセナをアジア系男性のギルガメッシュが支えるというペアも、セナがアルツハイマー型認知症のおばあちゃんみたいに思えると、わりとアジアとかに典型的な夫婦の理想の姿でありつつ、妄想込みのカップリングに見えてくるような…。戦闘シーンも漫画風にきっちり決め絵を作っており、すごくオタク感がでてます。

ともあれすでに女性の監督がアメコミ映画を作るのは珍しくなくなってきましたが、女性のオタクが大作を手がけるのはまだ珍しくて、この『エターナルズ』はそういう意味で特定の夢を叶える大きな一歩になったと思います。

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クィアな表象について

『エターナルズ』は界隈では事前に話題にはなっていましたが、MCU初となる明確なゲイのキャラクターが登場しました。『マイティ・ソー ラグナロク』や『ロキ』でもクィアなキャラは登場していたのですが、ここまで明示的なものは初です。

正直、ちょっと驚きました。というのもこういう大作シリーズはまず全世界公開時の検閲を気にしなくていいドラマシリーズでクィア表象を始めていくのかなと思っていたからです。それがいきなり本丸を攻めるとは…。

しかも、かなりアグレッシブです。作中ではファストスは夫とキス・シーンがあり、子どもまでいる過程。加えてその夫のベンは演じている“ハーズ・スレイマン”からもわかるように中東系。ご存じのとおり、中東の国の多くはLGBTQへの弾圧を強めています。その世界情勢に対して、商業的に日和ることなく、MCUがここまで正しさを貫くとは…。

ちなみにスプライトも解釈によってはクィアなキャラクターに見えるようになっています。スプライトは実はコミックでは男性としても女性としても描かれたことがあって、映画では女の子として少なくとも本人は自認しています。そして女らしくなりたいと願望を抱えています。これは子どもの大人への憧れと素直に捉えられるのですが、同時にトランジション的な見方もできますよね。

他にも多くのキャラクターがいても一様な恋愛伴侶規範的な描写にもなっていませんし、かなりバランスのいい表象だったなと全体を通して思いました。

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今回もルールをひっくり返す

フェーズ4に突入したMCUは世界観の風呂敷を新たに広げまくっているのですが、その特徴として世界観説明をしつつ、その世界のルールをひっくり返す…という共通点があります。

例えば、ドラマ『ロキ』では時間軸の分岐を厳格に管理する組織が登場し、作中ではその管理体制が土台から覆される事態が起きます。

また、アニメシリーズ『ホワット・イフ…?』では「絶対点」という概念を紹介したり、複数の時間軸を監視する存在を登場させつつも、その不可侵のルールを打ち破ってみせました。

『エターナルズ』もやっていることは全く同じ。エターナルズの面々は、人間に極端に干渉できません。なので戦争や虐殺が起きても黙視するだけ。これはアメコミ作品におけるよくある疑問「なぜ超人的パワーがあるなら歴史で起きる悲劇を食い止めないのか」への答えです。それゆえにエターナルズのキャラクターたちは最強で上位的な存在のわりには虚しさが漂っており、結果的に変えられない現実を噛みしめて生きるしかない底辺層の辛さと同調してしまう皮肉な立ち位置になっています。エターナルズにしてみれば「アベンジャーズ」の方が自由意志があるぶん楽しそうに見えるんでしょうね。

ファストスなんてMCUにはレアなくらい倫理観のある技術者だった…(絶対にトニー・スタークなら広島の原爆投下を目にしても反省しないと思う)。

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エコロジカルな視点

もっと言えば、『エターナルズ』はMCU史上かつてないほどにエコロジカルな視点でアプローチをしている作品でもあると言えると思います。

本作の原案を手がけたひとりである“カズ・フィルポ”はインタビューでゲーム「ファイナルファンタジーVII」の大ファンを公言していて、実はそのゲームもエコロジカルな視点があります。『エターナルズ』もその影響を感じさせます。

『エターナルズ』のエコロジカルな視点は作中でも明言されていて、セルシが冒頭で生態学の講義で解説していたように頂点捕食者のルール、つまり「自然の摂理」です。そして今回、地球のエターナルズはセレスティアルズの真実を知り、その繁栄した人類を生贄に誕生する予定だったティアマットを停止させてしまいます。生態学者だったセルシが自然の摂理(生態系)に反する決断をするというわけですね。

そう考えるとエターナルズにとって人類は先住民というよりは虫みたいな存在です。虫を守るために行動をとるのか。そこに虫の意思は考慮されない。これはリアルな私たちと同じですよね。私たち人間も環境保護の議論を他の生物種抜きで進めています。もし他の生物種も議論に参加できるのだとしたら、もっと人類に対して厳しい意見が相次いだでしょう。エターナルズの苦悩は、絶対的に同等となり得ない存在に対していかにその存在と共有しうるのか(または不可能なのか)、かなり根源的な問いを投げかけています。これは環境問題に直面する今の私たちと同様なのですが、まさに我々もその考えをめぐって対立していますよね。

『エターナルズ』は環境問題の議論がより切羽詰まったものになる数十年後ほど、作品評価が見直されていくような映画だと思います。

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歴史SFの視点

別の見方をすれば、これは体制側の権力に反旗を翻す物語でもあり、それを中国系の“クロエ・ジャオ”監督が手がけていることは意味深くもありますが…(ちなみに『エターナルズ』は中国では劇場公開ならずで、“クロエ・ジャオ”監督自身も中国政府から検閲対象になっている様子)。

エターナルズの面々がなぜ多様な人種構成なのか。それは多様性に配慮したからと決めつける人もいるかもですが、そうではないと私は思います。というか『エターナルズ』は歴史SFのジャンルなのにあまりその視点で語る人がいないのがもったいないですね。別に多様な人種を登場させるのに理由付けはいらないけど、『エターナルズ』に関しては記号的な登場では全くなく、SFとしてかなりロジックが組み込まれているでしょう。人種と人類史の変移を描いているのですから。

例えば、なぜエターナルズが1521年に解散したのか。この年は中米の文明国家であるアステカが白人(スペイン)によって滅ぼされた時期であり、つまり白人による植民地主義が世界的に優勢となった転換点でもあるわけです。そんな時期に、多様な人種で構成されるエターナルズが解散することはとても示唆的だったと思います。

その視点を持って観れば、エターナルズ解散以降の人類史がエターナルズではなく白人によって先導されてきたわけで、結構露骨なくらいに「旧時代からの多様な人種の歴史vs植民地主義時代以降の白人の歴史」という構図があると言えます。

セナがちょっと精神的におかしくなっていく展開も、彼女が「白人女性」であり、つまり植民地主義全盛期となる以前の大昔ではそれほど白人はマジョリティですらもなく、むしろ当時の白人はマイノリティゆえにセナはストレスを抱えたのかなと私は勘繰ってしまいましたが…。

ただ、『エターナルズ』はこれまでのMCU作品と違って政治や人種問題をわかりやすくピンポイントなテーマにしておらず、明らかにそれらすらも超越した(むしろあえて矮小化した)立ち位置にあるので、本当に特異な作品ですね。

前述したエコロジカルな視点と合わせるとちょっと『スタートレック』っぽさもあるような…。

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今後のMCUはどうなる?

ラストはアリシェムに呼び出されてお叱りを受ける展開に。なんか今後のMCUは、今作ではセレスティアルズでしたけど、各作品で判明した「コズミック・ビーイング」(宇宙全体に影響を与えられる存在)と対峙していく感じになるのかな

定番のミッドクレジットシーンでは、サノスの弟である「エロス」を名乗るスターフォックス(演じているのは人気俳優“ハリー・スタイルズ”)が登場。そしてポストクレジットシーンでは、デインが家系にまつわる剣を手にする意味深な場面。これは間違いなく「ブラック・ナイト」であり(だからセルシのことを魔法使いとしてやたらと気にしていたのか)、確実に今後の新作に繋がるでしょう。

MCUの鏡面のような世界から全く新機軸で始まった『エターナルズ』。MCUの風呂敷の盛大な拡散はまだまだ開始したばかりなので、この風呂敷を綺麗にとじられるのか、そんなことを考えるのさえも先走りすぎですかね。

ただ、MCUはさておき、これほどの多彩で自然なレプリゼンテーションを散りばめつつ、権力・体制・歴史・信仰といった規範に堂々と抗うという映画が、あのハリウッド・エンターテインメント界の中枢から生まれたことは特異な出来事だったと思います。『シャン・チー テン・リングスの伝説』がいかにも欧米の非アジア系のマジョリティが好みそうな物語だとしたら、『エターナルズ』はそういうマジョリティの定番の好みウケを一切狙わずに突っ切った陰のアジア・テイストな映画であり、この内容をドラマシリーズではなく映画でしっかりやってくれたことが何よりも嬉しいですし、私はかなり好きな作品として腑に落ちました。

『エターナルズ』
ROTTEN TOMATOES
Tomatometer 48% Audience 81%
IMDb
6.6 / 10
シネマンドレイクの個人的評価
8.0
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関連作品紹介

マーベル・シネマティック・ユニバースの映画の感想記事です。

・『ブラック・ウィドウ』

作品ポスター・画像 (C)Marvel Studios 2021

以上、『エターナルズ』の感想でした。

Eternals (2021) [Japanese Review]